マサオのブログ

よもやま話ですが、何かのお役に立てれば幸いです。

コレクターの心理

先日、正月実家に帰った時に思った事を書きましたが、もうひとつエピソードを思い出しました。

実家の兄は、趣味がDVD集めです。

他にもいろいろあるのですが、経営者でなにぶん忙しいので、DVDを家にいる時や、運転中などに見ています(というよりは、ただ流しています)

彼の書斎は、DVDで一杯で、レンタルビデオ屋が出来るくらいあります。

ゲームも好きなので、やる時間もないくせに、タイトルを見て面白そうだと買います。

漫画も手塚治虫の全集やら、いろいろ揃っていますので、実家に帰った時は退屈しません。

正直「こんなに買っても、どうせ観ない(遊ばない)のに」といつも思います。

その中で、宮崎駿の「風の谷のナウシカ」の全7巻がセットでありました。

私も今から20年以上前、学生の頃に、いち時期ハマッた記憶があり、当時6巻まで出ていたのを買って読んだのを覚えています。

ちょうど年末に映画がTVで放映されていたのを観たばかりなので、思わず手に取って読んでしまいました。

最終巻だけ読んでいなくて、最終7巻が出たのが、95年だったのですが、その時はすでに興味を失い、社会人生活を目前に、子供時代から集めた漫画や小説を思い切って大量処分しました。

私なりに「もう大人になるんだ」という決意だったと思います(無駄でしたが)

今思えばブックオフにでも売るべきでしたが、当時はまだ今ほどメジャーではありませんでしたし、古本屋は高齢者がやってる個人商店くらいしか近所にありませんでした。

前回、実家にいた時間はずっと、このナウシカを読んでいました。

忘れているので1巻から読み直しましたし、結構難しい作品なので、集中して読まなければ頭に入りません。

一度興味を失ったにせよ、最終巻を20年越しで読んだ訳ですので、読み終わった時は、とても感慨深い物がありました(直前にTVを観ていなければ、スルーしたと思いますし、これも「引き寄せ」かなと思いました)

しかし、漫画もゲームも大人になった今も、趣味として未だに続けているので、結局あの決断(捨てる)は何だったのだろうかと思います。

それに比べ、兄は私と違い物持ちが良く、子供の頃からの収集物は結構残しています。

しかも、今は通販で昔手に入らなかった物が、簡単に手に入るので、いわゆる「大人買い」をしょっちゅうしている様です。

今は懐かしい、紙のボードシミュレーションもあり、時間もやる相手もいないのに、せっせと集めています。

ボードシミュレーションゲームは、TVゲームが流行るまでの80年代に隆盛を極め、名作が沢山出ました。

私は年一回しか帰らないし、甥は生まれたばかりだし、これらをいつやる(もしくは読む、見る)のか聞くと、「引退してからだ」と答えていましたが、経営者に定年はないので、本当にいつの事だか分かりません。

ただ懐かしさだけで、集めている部分もあるのでしょう。

これは、コレクターの心理かもしれません。

私はコレクションしたいと思う物はほとんどなく、興味を失うと、とても思い切りがいいので(良すぎるきらいがありますが)処分した後、何年か経って、無性に遊びたくなって、また買いなおす羽目になることもしばしばありますが、こういう時は、兄の様にコレクター的性格の方が経済的かなと思います。