チャーチルパーク
道行く人の服装を見ると、今年も冬が来たんだなと実感します。
これから3月中ごろまでは、寒い日が続くと思うと少し気が重くなりますが、しばらくは楽しいイベントごとが続きますし、体調管理をしっかりして乗り切りましょう。
今日のヤフーニュース記事の中で気になったのが、「人気低迷ラグビー日本代表に満員御礼」です。
日本代表とニュージーランド代表の「オールブラックス」の試合が秩父宮で行われ、珍しく満員御礼だったとのこと。
たしかに日本では、ラグビーは人気がありません。
私が子供の頃は、人気ドラマ「スクールウォーズ」や青春漫画など、ラグビーを題材にした作品は定番でしたし、いまほど不人気ではありませんでしたが、最近ではまったくそういったメディアでも見ることがなくなりました。
しかし世界的に見ると、サッカーと並ぶほど人気のあるスポーツですし、来年は4年に一度のワールドカップが開催されます。
ラグビーのワールドカップといえば、南アフリカ代表の奇跡の勝利を描いた作品「インビクタス・負けざる者たち」巨匠クリント・イースト監督作品を思い出します。
日本では野球が一番人気ですが、世界的に見て野球が盛んな国はごくわずかです。
私が以前、語学留学のため暮らしていたフィジー共和国では、ラグビーは国技といっていいほど人気があり、代表選手は国民的ヒーローでした。
ポリネシアは昔イギリス領だったところが多く、しかも身体が大きいので、ラグビーには打ってつけの人材の宝庫です。
街を歩いていても、180cm、100kg以上ありそうな人がごろごろいます。
子どもたちも遊びと言えば、ラグビーでした。
私の住んでいたラウトカタウンでは、「チャーチルパーク」という公園があり、その中にあるラグビー競技場では、しょっちゅう大きな試合が行われていました。
チャーチルパークの名前の由来は、あのイギリスのチャーチル首相です(フィジーは昔イギリス領でした)
私もラグビーの事は詳しくありませんが、クラスメイトのラグビー出身の友人が、すぐ近くで凄い国際試合が行われているといつも興奮していました。
ある日、日本代表がフィジーに来ていて、チャーチルパークでオールブラックスと練習試合をするというので、さしたる娯楽もない街で毎日退屈していたこともあり、私もさそわれて見に行きましたが、確かにもの凄い迫力でした。
ラグビーの試合を実際に見るのは初めてでしたし、日本代表チームや、かの有名なオールブラックスが見られるというのでかなり期待していましたが、オールブラックスの方は2軍チームでした。
しかし、オールブラックスのかの有名な試合前のハカ「HAKA」(試合前のダンス)が、生で見られただけでも良かったです(ポリネシア系のチームには、それぞれのダンスがありどれもかっこいいです)
結果は確か日本代表の勝利だったと思います。
相手は2軍とはいえ、世界最強のチームですので、日本代表はかなり苦戦していました。
面白いのはスタンドから見ていると、全体の選手の動きがよくわかります。
ラグビーは、前にパスが出来ないので、いかに上手くフォーメーションを組んで戦線を前に進めるかがポイントのいわば陣取りゲームの様なところがあり、全体の動きを見ないと面白さが半減します。
その分あまりTV向きではないかもしれません。
その後も、大きな国際試合が有る時は、時々見に行きました。
戦い方にお国柄も出ていて、ポリネシア人のチームは、あまり連係プレイが得意ではなく、肉弾戦で相手に突進して行きますので、すぐに「団子サッカー」ならぬ「団子ラグビー」になります。
日本は逆に身体が小さいので、スピードを生かした連携プレイや、フェイントが得意です。
ヨーロッパ系のチームは、走攻守のバランスが良いイメージでした。
私はラグビーファンではないですが、近所であんな大試合を、日本円にして数百円で見られていたのは、とても幸せな事だったと思います。