マサオのブログ

よもやま話ですが、何かのお役に立てれば幸いです。

米朝さん逝く

落語家で人間国宝桂米朝さんが、19日に肺炎で亡くなりました。

享年89歳ですので、会見での、ざこばさんのいうとおり大往生だと思います。

米朝さんと言えば、私がすぐ思い出すのが、「味の招待席」です(落語は見ませんので)

5分ほどの短い番組ですが、親父がこの番組が好きで、毎日楽しみに見ていました。

ときどき、「この店いった事ある!」と、嬉しそうにいうのを見て、仕事上の接待とはいえ、「美味しいもん食べられて羨ましいな」と思ったものです。

米朝さんは、毎回きっちりタキシードを着て、出演されているのを見て、最初はこの人が落語家であることを知りませんでした。

懐かしくなって調べたら、この度、米朝さん追悼と題して、誰かが昔の番組の貴重な映像を動画にアップされていました。

隣のおすすめを見ていくと、「料理天国」や「あまからアベニュー」、「金子信雄の楽しい夕食」など、懐かしい番組がたくさん出て来ます。

料理天国といえば、もと力士の龍虎さんを思い出します。

毎回ひたすら美味しいものを食べるだけの役なので、羨ましかったです。

その龍虎さんも昨年亡くなりました。

バブル時代は、グルメブームで、料理番組がたくさん作られました。

その極みは、「料理の鉄人」ですが、気が付けば、あれも随分昔の事です。

今の外食産業スポンサーの、わざとらしい自社商品のランキング紹介番組は好きではありません(テレビは面白くなくなりました)

話は戻って、米朝師匠ですが、私が10年程前に勤めていた会社が、尼崎の武庫之荘にあり、近所に米朝師匠の自宅があると聞いて、前を通った時に上司に教えて貰った記憶があります。

その時の印象は、ごく普通の一軒家(もちろん立派ではありますが)でした。

よく米朝一門が、師匠の家に集まってどうこうしたという話を、南光さんや、ざこばさんがしているし、人間国宝だけに、さぞかし大豪邸だろうと勝手に想像していただけに、とても意外でした。

知的で、ハンサムで、品が良くて、いつも紳士的なイメージでしたが、本当はわりと庶民的で気さくな方だったそうです。

滅びかけていた上方落語を復活させた「中興の祖」であり(私の勝手なイメージでは、上方落語界は、昔から伝統芸能として保護されてきたくらいに思っていました)、一代にしてここまで成し遂げることが出来た人生は、本当に素晴らしいサクセスストーリーだと思います。