銃社会
フィリピンで観測史上最大の台風30号による被害が出てから10日経ちますが、いまだに支援物資が届かない地域が多数あるそうです。
離島が多く、道路も寸断され、通信も出来ない地域が多く、支援が困難な状況が続く中で、略奪が横行し、治安維持部隊と武装集団が銃撃戦まで発生しています。
日本の3・11や、他の災害とはずいぶん状況が違います。
よく「日本人はモラルが高く、災害時でも略奪が起きない」と称賛されますが、これも状況が違えば、必ずしもそうとは言えない気がします。
インフラの発達や、国の豊かさも大きく関係しています。
救援を待てば必ず助けてくれると確信出来る国と、そうでない国の違いもあるでしょう。
その意味では、日本人に生まれたことは、それだけで本当に幸運だと思います。
それとフィリピンは、「アジアで1番の銃社会」といわれているそうで、銃による犯罪が頻発しているそうです。
私はフィジー留学時に強盗に襲われましたが、当時街で、テーラーを営んでいたフィリピン人女性に、その話をすると「それがフィリピンだったら、あなたは死んでいた」と言われました。
それ位、治安が悪く、銃が氾濫しているそうです。
手元に銃があれば、当然よからぬことに使う人がいるし、アメリカなどで頻発する乱射事件は痛ましすぎます。
「護身用に必要だ」と所持する気持ちは分からなくはないですが、規制した方が余程安全なのは誰でも分かります。
アメリカやフィリピンなどでも規制の声は上がっているそうですが、現実的にはまだまだ難しい様です。
引き金を引くだけで、誰でも簡単に人を殺せる道具。
今は「支援と復興」が最優先ですが、フィリピンでも今回の悲惨な状況を受け、銃規制の方向に向かって欲しいです。