ぜんざい
昨日、鏡開きだったので、お店の玄関に飾っていた、お鏡さん(鏡餅)を下げました。
鏡餅といっても、小さい物ですので、鏡開きは一瞬です。
裏返してシートを剥がすだけ。
中には小餅が2個入っていました。
思えば私の子供の頃、鏡開きは大変な作業でした。
当時、実家では毎年、餅つき(餅つき機ですが)をしていましたので、正月用の餅は全部自家製でした。
つきたてのお餅は、もう最高です。
もちろん鏡餅も手作りです。
これが中々大変で、売り物の様に丸くは出来ても、高さが出せません。
つきたてのお餅は柔らかく、いくら形を作っても、時間が経つとどうしても「べちゃー」と広がります。
柔らかいうちは、修正出来るのですが、だんだん表面に膜が張って来るので、それも出来なくなります。
なので、いつもある程度で妥協します。
それを大小2個作り、固まったら重ねて三方に乗せ、飾り付けをして完成です。
時代劇や侍が好きな私は、この「三方」を見ると必ず「切腹」を思い出します。
切腹の時は、自決用の短刀が三方に乗せて出て来るのです。
子供の私はこの三方を使って、脳内で短刀をイメージし、毎年この時期は「エア切腹ごっこ」をして遊んだものです(変な子でした)
作るのも大変ですが、鏡開きはもっと大変な作業で、カチカチになったお餅を、包丁を使って切ります。
これが、厚みと硬さで中々切れません。
全体重を乗せて押し切ります。
けっこう疲れるので、家族で交代で作業しました。
何とか切っても、表面はカチカチにひび割れ、カビが生えていますので、表面もそぎ落として行きます。
それが終わるとやっと食べられます。
家では毎年ぜんざい(関東では「おしるこ」)を作りました。
私も先日実家でもらって来た「御座候のあんこ」を使ってぜんざいを作りました。
「御座候」は関西で多く店舗展開(最近では東海、関東でも一部展開)している回転焼き(今川焼)のお店ですが、年末年始のみ限定で、あんこを販売(ネット販売もあり)してくれます。
私はこのあんが大好きで、そのままでも、ぜんざいにしても美味しいです。
お餅は、たったの2個だけですが、とても美味しく頂きました。
実家でも今では鏡餅は買っていますし、昔はぜんざいも、ちゃんと小豆から炊いた手作りでしたが、面倒だし美味しいので、今では御座候あんで作ります。
世の中、何でも便利になって楽なのは良いのですが、昔のスローライフの季節感やイベント前のワクワク感が懐かしいし、少し寂しさも感じます。
そんなことを考えていると、また懐かしい「手作りぜんざい」が食べたくなって来ました。