十三駅
朝、ニュースを見るとびっくりしました。
阪急十三駅で火事です。
消防車50台以上出動で駅西口が閉鎖、その付近の飲食店700平方メートルが燃えているとの事。
おそらく、ションベン横丁の辺りでしょうか。
十三は、私が30年近く住んだ町なのでとても気になります。
西口改札正面の立ち飲み屋さんの並びは道が狭く、あの付近はラーメン屋とスナックなど古いお店が密集しているので、消防車が入れないだろうし、かなり延焼している模様。
駅自体は無事で、火災現場すぐ横の神戸線以外は、運行しているのには驚きです。
実況スレを見ていたら、なんとあの有名なストリップ劇場「十三ミュージック」が、潰れて、今では大衆演劇の劇場に変わっている事実を知り、2度驚きました。
昔は専用送迎バスが、駅前に停まっていたのをよく覚えています。
気が付けば、引越してもう9年、十三も随分変わって来ている様です。
早朝6時に飲食店のトイレから出火との事なので、あの辺りにそんな時間に人もいないだろうし、放火の可能性が高い気がします(火元がトイレなのが怪しい)
あそこは十三でも一番ディープなゾーンだったので、残念な気もしますが、これで西口の再開発が進むでしょう。
実況では、それを狙った放火との噂もささやかれていました。
死者や怪我人が出ない事を祈ります。
十三は飲み屋や風俗店が多い歓楽街で、故・藤田まことさんの曲「十三の夜」にも歌われ、駅周辺では、よく吉本の芸人さんも見かけましたし、島木譲二さんには、近所の銭湯帰りに良く会いました(当時実家は、私が小学校高学年まで銭湯通いでした)
ガラが悪いイメージで見られ、怖い街に住んでいるねと言われましたが、駅周辺を離れると、普通の閑静な住宅街なので、住めば都といいますが、特に気にはなりませんでした。
私が子供の頃は、ヤクザの発砲事件もあり、淀川に変死体も良く発見されていたので、確かに外から見ると怖いイメージだったとは思います。
しかし、街の歴史は古く、私の住んでいた家も戦前からある古い家屋でした。
北野高校は公立では大阪府の偏差値1位で、手塚治虫や森繁久彌、佐伯祐三などを輩出していますし、関係はないですが、私の兄も卒業生です(私と違い兄は優秀でした)
校舎の壁には米軍の機銃掃射の跡が、今でも残っています。
当時通っていた近所の床屋のおじさんに、大阪大空襲の模様を聞いたのを覚えています。
空襲当時、北野高校の周辺は林になっいて、今の十三公園辺りも木が多く、周辺住民は、みんなあの辺りに避難したそうです。
進学校の北野高校がなぜ、十三なんかに有るのかと言われますが、私の兄いわく、北野高校側からすると「飲み屋街が後から出来ただけで、こっちの方が先(創立140周年)」との事です。
享保12年創業(1727年)今里屋久兵衛の「十三焼き」や、喜八洲総本舗の「酒まんじゅう」は、今でも時々食べたくなります。
特におすすめは、「京園の豚まん」です。
大阪の豚まんは、蓬莱の551が有名ですが、私はこの京園の豚まんの方が、ずっと美味しいし、最高だと思います。
最近では、百貨店でも販売しているそうです(いつの間にか随分有名になった物です)
生地がふわふわで、味付けも蓬莱よりもあっさりめの上品な味。
私の中では、これこそキング・オブ・豚まんです。
いろいろ思い出すと、なんだかまた十三に帰りたくなって来ました。