繁栄と衰退
今朝、かむろ坂の桜が咲き誇っていました。
昨日はかなり暖かかったので、一気に開花したのでしょう。
素晴らしい光景です。
三菱「ランエボ」の生産終了を、ニューストピックで見ました。
「ランエボ」こと「ランサーエボリューション」は、世界ラリー選手権で優勝を重ねた実績のある人気車種ですが、ハイブリッドやエコカーに押されて、売り上げが落ち、このたび7年前発売の現行モデルで、生産を終了させるとの事。
この車はその昔(今でも)、走り屋に大人気だった事が、思い出されます。
もう10年以上前ですが、当時勤めていた会社の上司が、エボⅤかⅥに、改造してかなりお金をつぎ込んで乗っていました。
当時30代後半の彼は、まだ独身でした。
ボーナス日に「お前らも頑張って稼げば、こんな車、いくらでも乗れるぞ」などと自慢げに話していたのを覚えています。
他にも実家(アパレル会社)の取引先の40代社長さんが、大の車好きで、これまたいかついチューンをしたエボⅣに乗っていました。
お二人とも、もう50歳や60歳前後になられているはずで、現在はどうされているか分かりませんが、まさに「バブル世代」といった印象でした。
その後、日本のデフレはどんどん加速し、気が付けば失われた20年と言われるまでになりました。
しかし思い出してみると、10数年前も不景気とは言われるものの、まだここまでではありませんでした。
景気だけでなく価値観も含め、随分世の中が変わったと実感します。
もうずいぶん前に生産終了したスカイラインGTRや、今回のランエボもそうですが、私は子供の頃、全ての技術はずっと進化し続けるものと思い込んでいたので、このたびのニュースは、世のニーズが無くなれば、どんなものでも衰退する運命にあると、考えてみれば当たり前なのですが、そのことを理解させられました。
ここにも繁栄と衰退を繰り返して、歴史が作られて来た事実を垣間見ることが出来ます。
何よりも「すべての物が変化し続けている」という事が、見えて来ます。
最近はこのサイクルが早くなっており、たった10年前の事でさえ、よく思い出せません。
ましてや、これから10年先の事なんて想像もつきません。
約10年前、森永卓郎さんが「年収300万時代が来る」といった時は、まさかとは思いましたが、今や本当にそうなり、最近はそれどころか、100万円代まで落ちる話まで出て来ています。
これも今は、まさかですが、この先本当に無いとは言い切れません。
明後日からは、いよいよ増税です。
なぜもう一年待って、十分な景気回復を待てないのか。
停滞しているアベノミクスに、とどめが刺されない事を、今は祈るばかりです。