人間関係で決まる
オバマ大統領がアジアを歴訪中ですが、先日の来日で、尖閣諸島を日米安保の適用範囲だと明言してくれたのは、とてもありがたかったです。
オバマさんは、よくレームダック(死に体)だとか、弱腰外交、中国寄りとか言われていましたが、なんだか急に変貌したイメージです。
今回、安倍首相とオバマ大統領の中を取り持ったのが、キャロライン・ケネディ駐日大使だったと聞きました(ソースはニッポン放送ラジオ)
最初1泊2日だった予定を、2泊3日にして明治神宮参拝や、尖閣の事を明言させたことや、寿司屋会談も、なんとケネディ大使のお手柄だそうです。
会談直前(3月)にアメリカに帰り、オバマさんに直接自分の意見を伝えたそうで、オバマさんに安倍政権は極右のイデオロギー(オバマさんは嫌っていた)ではないし、それは誤解だと伝えたそうです。
ケネディさんはオバマさんに対して、そのことについてホワイトハウスで、2時間も説得したそうです。
もともとケネディさんは、オバマさんの強力な支援者であり、アメリカ初のアフリカ系大統領誕生に尽力した立役者で、オバマさんに対する影響力も大きく、中国の経済が思いのほか悪いことも手伝って、今回の結果に繋がったとの事。
それにしても、ケネディさんのイメージががらりと変わりました。
イルカ漁に対する非難発言や、ただの親の七光りじゃないのかと、どちらかというと私は批判的な目で見ていましたが、父親に似て、なかなか優秀な方の様です。
たとえ今回の事が話半分だとしても、オバマさんに強い影響力が有るのは間違いないでしょうし、ただの駐日大使ではないと思います。
外交や国際関係論といっても、突き詰めると、人と人との付き合いです。
国同士も個人の人間関係も同じです。
商船三井の船舶を差し押さえ、40億円もの供託金を払わせた中国共産党のやり方は、まず過ぎると思います。
明らかな日米会談への当て付けであり、こんなことをやっていると、日本だけでなく世界中の企業が怖がって中国への投資を止めます。
自国の技術やブランド力が足りない中国では、外国資本の投資は死活問題です。
結局は、自分で自分の首を絞める行為です。
人間関係の基本は、Win Winであり、相手を打ち負かす事を目指している人とは、仲良くするのは難しい。
元々のあり方(同盟国)の問題もありますが、今回のアメリカと中国の対応は、とても対照的です。
TPP交渉の思惑や、中国とのパワーバラスなど沢山の要因があったにせよ、今回は、たったひとりの力の大きさや、影響力の凄さを示すエピソードだと思います。