その人次第
この前、神奈川県警が、3Dプリンターで拳銃を製造し、所持していた男を逮捕しました。
実際に作られた銃を映像で見て、真っ先に思い出したのが、クリント・イーストウッド主演の映画「ザ・シークレット・サービス」でした。
その映画で、ジョン・マルコヴィッチ演じるテロリストが、大統領暗殺の為に用意した武器が、このプラスチックで作った拳銃です。
93年の映画なので、3Dプリンターではなく、完全に手製だったと思いますが、それにしてもこんなことが実際に可能なのか、半信半疑でした。
ですが映画から20年経って、こんなものが実際に出てくる訳ですから、時代が変わったものです。
昔からモデルガンなどを使った改造拳銃はありましたが、3D プリンターを使うなんて驚きです。
私も子供の頃は、エアガンで遊んだりしましたが、危険だという声が大きくなり徐々に規制が厳しくなって、廃れて行きました。
今でもサバイバルゲームなどを楽しむ人たちは、一定数いる様です。
なのでモデルガンなどで遊ぶ心理は、まったく分からなくもないのですが、殺傷力のある武器を作り、しかもその方法を動画で配信していたのには呆れます。
違法とは思わなかったとの事ですが、単なる言い訳でなければ、想像力の著しい欠如です。
護身用だとも供述しているそうなので、やはりおかしな人です。
昨日書いた個人の危機管理の話とも被りますが、確かに怖い事件がある世の中ではあるものの、日本は海外に比べ圧倒的に治安が良く、少なくとも銃が必要な社会ではありません。
危機感がまったく無いのも困りものですが、逆に武器を持とうなんて考えるのは、行き過ぎで、妄想に取りつかれているとしか思えません(危なくなったら警察を呼びましょう)
通り魔事件などで、ナイフなども随分規制が厳しくなっていますが、それでもいざとなれば、包丁でもハサミでも凶器になるので、結局は使う人次第です。
3Dプリンターもいつの間にか安くなり、最近は5万円代の物まで出回っており、身近な物になって来ている様ですが、この様な使われ方もあるのは、道具は使う人次第であり、どんなものでもそうなのでしょう。
電気で料理を作れますが、人も殺せます。
その気になれば、水でも石ころでも、鉛筆一本でも、それは可能です。
物事は、考え方次第。
何より自分自身をどう使うかが、私たちに突き付けられた共通のテーマです。
自分だけでなく、他人にも有用な使い方をしたいものです。