普通の神社でした
一昨日、靖国神社に参拝してきました。
前から興味があり一度どんなところか、行ってみたかったのです。
地下鉄九段下の駅を出てすぐ、大きな鳥居が目に入りました。
すぐ近くに、武道館の屋根も見えます。
この大鳥居、髙さが25mもあり、日本最大だそうです。
参道を奥に行くにしたがって、3基も鳥居がありました。
鳥居は奥に行くにしたがって、だんだん小さくなって行きます。
途中、大村益次郎の銅像があり、その大きさ驚きました。
銅像自体はそれほどでもないのですが、土台の大きさや高さが高すぎて、肝心の銅像が良く見えないのです。
何にせよ、司馬遼太郎氏の「花神」の主人でもあり、日本陸軍の祖とも言われる大村益次郎の銅像を拝見出来たのは良かったです。
小説にも出てくるのですが、豆腐が大好きで、飲むときはいつも豆腐だったそうです。
私も日本酒の肴には豆腐が一番好きなので、そこには非常に共感できます。
とにかく参道が広くて長い。
なかなか本殿にたどり着きません。
2基目の鳥居をくぐって、さらに奥に進むと最後の鳥居の手前で、道路が横断しています。
大きく「下乗」と、立札が立っていました。
どうやらニュースでよく見る、首相が車を降りる場所は、ここの様です。
本殿の門構えも、立派でした。
さあ、やっとお参りだ。
どれだけ立派な社殿だろうと、期待して中に入ると・・・ちょっとがっかりです。
これだけ大仰に参道を作ってあるのに、本殿の大きさはごく普通でした。
もちろん神社としては大きいのですが、参道の立派さを考えると「これだけねたふりして、期待させといて、こんなもんかい」という感じです。
お参りを済ませ、すぐ横の売店でおみくじを引きました。
結果は、吉でした。
可もなく、不可もなくです。
靖国といってもやっていることは、初詣となんら変わりません。
というより、ここは、まんま普通の神社です。
軍服を着た人や、日の丸を振っている人もいませんし、右翼の街宣カーやデモの人もいません。
例大祭や終戦(敗戦)記念日でもないかぎりは、穏やかなのでしょう。
マスコミの報道とは、随分イメージが違いました。
何でも実際に足を運んでみるものです。
それから本殿の隣にある、遊就館に行きました。
入口の広場の片隅に、東京裁判で有名なパール判事の記念碑があり、ちゃんと献花もされていました。
遊就館は、入場料800円と予想外に高く感じたので、一階の展示物や土産物屋だけのぞいて帰りました。
ゼロ戦の実物が展示されており、これが見られただけでも十分価値がありました。
イメージより小型で軽量そうで、悪く言えば「ちゃちい」です。
本当に運動性能のみを、追求した機体だという事が理解出来ました。
何というか、戦闘機というよりは、曲芸用飛行機の様な印象です。
それにアンバランスな、20ミリ機銃(機関砲)を搭載しているので、本当に過激な仕様です。
搭乗員の防御は一切考えられていない、ひたすら戦闘、格闘性能のみに特化した機体。
こんなのに乗って、空母から離着艦出来たなんて、信じられません。
そしてこの機体で、250kg爆弾を積んでの特攻も。
せっかくの運動性能も犠牲にして、敵艦を目前にしながら撃ち落とされる悔しさを思うと、いたたまれません。
負け戦でも、祖国を守るために、大切な命をささげた。
それを考えると、亡くなられた英霊に対する感謝の気持ちが湧いてきました。
それと遊就館もそうですが、参拝者に外国人が多い事に驚きました。
中国人の団体や欧米人も沢山いて、とても意外でした。
でもそれ以外は、印象としては、ごく普通の神社です。
5月の、とてもさわやかな陽気の一日でした。