似た者同士
久しぶりの雨です。
梅雨はどこへ行ったと思っていたので、安心しました。
今日のような、静かな雨の日は好きです。
昨日の夜、友人のT君がお店に来てくれました。
ちゃんとお客さんとして、前もってネットで予約をしてくれました。
本人は洒落のつもりで、新規客のふりをして他人を装っての予約でしたが、苗字とメアドでバレバレです。
私もお返しに、新規客として対応しました。
整体は初めてだし、実際疲れていたので、喜んでくれました。
彼との付き合いは、もう5年です。
フィジー留学で、私がいた学生寮の隣の部屋が彼でした。
当時、彼は勤めていた会社の命令で、新入社員の新人研修として留学していました。
私よりも10歳も年下なのですが、なぜか気が合い今でも付き合いが続いています。
彼は今でもその会社の社員ですが、この5年間、随分苦労していました。
フィジーから帰国後は、望まない地方の部署に行かされ、ひとりで研究開発室にこもって、評価もされず徹夜続きの出口の見えない生活をし、もう辞める限界寸前まで行った時、会社の展示会で懸命にプレゼンする姿が本社役員の目に留まり、それがきっかけで本社の営業部に戻ることが出来ました。
しかしその後も不遇は続きました。
その営業部は、会社のお荷物部署といわれ、横暴な上司の無駄な飲みニケーションに毎日つき合わされ、彼はほとほと疲弊していました。
このままでは、将来の明るい展望がありませんので、彼はまた転職を考えていました。
ところがこれまた、彼が転職活動中に、なんとその部署を会社が売却したのです。
売却先の企業は、今の会社よりも大きいとの事。
給料や条件は据え置きですが、将来的にはテコ入れされるそうです。
現時点で良くなるか、悪くなるかは分かりませんが、少なくともこれで転職する必要はなくなりました。
彼には以前から行きたい業界があるのですが、それは今すぐでなくとも実現できるので、取りあえず社会経験を積むためにも残留することを薦めましたし、本人もそのつもりの様です。
今日は、フィジーに留学した他の部署の同期達と、バーガーキングで大食い大会をするそうです。
若いのは羨ましい。
思いっきり馬鹿が出来るからです。
それに大きな会社に勤めていると、同期が沢山いるし、部署替えや転勤、他社への出向、今回の様に売却劇まであります。
ずっと終身雇用は害悪だと思っていましたが、大きな会社は数年ごとに環境が変わるので、色々な経験が積め、意外と有意義かも知れないと思いました。
日本の古い企業文化は、もう崩壊したと聞いていましたが、今でも残っているし、それなりに良いものだと羨ましく思いました。
彼の話を聞いて、いつもギリギリでピンチを切り抜ける様が、運が強いと思うと同時に、自分にとても似ていると感じます。
気が合うのは、やはりどこか似た者同士だからの様です。