浅草
先日、浅草で友人と会いました。
その友人と浅草で飲むのは、これで二回目です。
友人の職場が近いので、浅草が距離的にちょうどいいからというのと、浅草が面白いからというのが、もっぱらの理由です。
浅草と言えば、雷門で有名な浅草寺がありますし、観光名所なので、面白いお店が沢山あります。
今回、私の都合上、待ち合わせに一時間半も早く到着してしまったので、ゆっくりひとりで、浅草を散策しました。
まず目についたのが「神谷バー」です。
随分歴史のありそうなお店だなと思いながら、メニューをのぞくと、大ジョッキの大きさにびっくり(1000ml)、中ジョッキも通常の大ジョッキ並にはいります(700ml)ので、他のお店よりもワンサイズ大きいことになります。
外壁はモダンな煉瓦作りで、さぞかし歴史があるのだろうなと思い、帰ってから調べると、なんと創業が明治13年。
日本で初めてのバーだそうです。
2011年には、浅草で最古の鉄筋コンクリート建築として、国の有形文化財にも登録されているとの事。
そういえば、昔からマスコミで夏の暑い季節、ビールと言えば、このお店が度々紹介されているのを思い出しました。
毎日通う百歳近い常連さんがいて、紹介されていたのを思い出しました。
浅草を歩いていると、こういったお店(歴史のありそうな)が、あちこちにあります。
とても風情があって素晴らしいです。
なんとなくそこにいる人たちに人情味がありそうで、私の故郷、大阪にも通じる雰囲気があります。
そういえば以前、太田区の鵜木にある整骨院に勤めていたころ、近所に大昔から続く三味線屋のご主人が通われていました。
とても優しくて、人情があり、さっぱりとしていて、非常に粋な、絵に書いたような「江戸っ子」気質の方でした。
こういう方は、東京では、もう絶滅危惧種かもしれません。
なんとなく、子供の頃、数多く接した、近所の「大阪のおっちゃん」に通じる雰囲気を持っておられて、とても懐かしく思え、私はその方が大好きでした。
上手く言えませんが、古い下町が育む独特の気質や雰囲気が、あるのだと思います(私も下町育ちなので、シンパシーを感じるのでしょう)
そういった下町の雰囲気が、浅草には数多く残っています。
だから私には、故郷を思いだして、とても懐かしく思えるのです。
大衆演劇の劇場なども沢山あり、遊園地「花やしき」の横も通りましたが、小さくて、古くて、これも風情がありました。
その後、友人のすすめで入ったお店(やまや)も、非常にリーズナブルで、美味しく、看板料理の煮込みも、それ以外のどれを注文しても満足でした。
東京は、お金さえ出せば、美味しい物がいくらでも食べられますが、私が行くような普通レベルのお店で、また来ようというお店には、なかなか出会えません(有名全国チェーンなどのお店は除く)
たいてい美味しくないか、美味しいけど高いか、最悪の場合、まずくて高い場合も(おまけにサービスも悪かったり)
それでもやって行けるのは、人口が異常に多いため、立地さえ良ければ、「いちげんさん」相手でも十分やっていけるからだと思います。
それはともかく浅草は、独特の雰囲気があり、とても気に入りました。