マサオのブログ

よもやま話ですが、何かのお役に立てれば幸いです。

テロはなくならない

昨日、韓国に駐在するアメリカのリパート大使が、暴漢に刃物で襲われました。

幸い命に別状はないとのことですが、とんでもない事件です。

思えば我が国の伊藤博文元首相も、彼の国でテロリストに暗殺されましたので、恐ろしいことです。

しかし考えてみれば、日本もその昔、「ロシア皇太子襲撃事件(大津事件)」を起こしていますので、ひとのことは言えないかもしれません。

どこの国にも、後先考えない人間がいるといったところでしょうか。

オーストリアの皇太子が暗殺された「サラエボ事件」は、後の第一次世界大戦の引き金になりましたし、上記のロシア皇太子が皇帝に即位した後、日露戦争が起こっている(個人的な恨みだけで起こした訳ではないでしょうが)ことを考えると、元はいち個人がやらかしたことなのに、とても迷惑な話です。

さすがに今は21世紀なので、アメリカと韓国が戦争することはないでしょうが、今後の関係悪化は免れないでしょう。

先日放送していた歴史ヒストリアでは、「桜田門外の変」の謎をテーマにしていました。

当時の日本の首相といっていい存在の大老井伊直弼が暗殺され、その後の日本は攘夷運動が活発になりました。

こちらは国内の話ですが、問題は開国派と攘夷派との争いなので、大きな意味では国際問題です。

こちらは攘夷派が組織的に起こしたテロですが、歴史が変わるきっかけになったのは確かなので、テロ行為がまったく無意味ともいえないと思えて来ます。

私の好きな「銀河英雄伝説」でヤン・ウェンリーが、「テロによって歴史は動かない」という主張をしていましたが、後にヤン自身もテロで暗殺されてしまいましたし、そうとも言い切れないかもしれません(物語ですが)

それよりも、「テロで歴史が動かされるべきではない」という方が、正解かもしれません。

テロ行為は、低コストで可能であり、弱者の取り得る唯一の手段だともいえます。

世の中から犯罪が無くならない様に、テロ行為も無くならないでしょう。

問題は、人がテロを起こす背景にあります。

問題解決は、たやすくはありません。

そう考えると、非暴力不服従を貫き、自分たちの権利を勝ち取ったガンジーキング牧師は本当に偉大だと思います。

しかし悲しいことに、ふたりとも最期はテロで暗殺されていますが。