白すぎる城
かむろ坂の桜が、咲き誇っています。
咲き出すと早い。
この分だと来週末には、葉桜になっているかもしれません。
まさに今が見ごろです。
今が見ごろと言えば、世界遺産の姫路城が、平成の大修理を終えて、5年ぶりに一般公開が再開されました。
新たに白漆喰(しっくい)で塗り固められ、本来の異名「白鷺(しらさぎ)城」として復活です。
初め見たときは、「白すぎる」、いくら別名「白鷺城」とはいえ「やりすぎ」だ、とさえ思いましたが、実はこれこそが姫路城本来の「白さ」だそうで、確かにここまで白いからこそ、「白鷺城」とよばれたのでしょう。
確かに改修前の色味は、そこまでではありませんでした。
ただし、これは今だけしか見られない「限定品」らしく、風雨にさらされ、どうしても黒カビなどが発生するため、この白さは5年ほどしか持たないそうです。
それにしても姫路城は、本当に美しい。
築城当時の現存保存がされている天守は珍しく、時代劇でも良く撮影に利用されて来ました。
私の中では、黒沢明監督の「影武者」の印象が強烈です。
他にも、「暴れん坊将軍」や他の時代劇などでも、江戸城などに見立てて、よく出て来ていました。
いつも「それは姫路城でしょ」と、心の中でつっこみを入れていたものです。
最近はCGが発達してくれたお蔭で、多くの城が映像で再現されるようになりましたが、まだまだ「作り物感」は否めません。
それでも、最近の大河ドラマなどでは、街や人々の風俗など、当時の雰囲気をリアルに再現できるようになってきていると感心します(その時代を見て来たわけではありませんが)
特に「タイムスクープハンター」シリーズは、圧巻でした。
当時の言葉まで再現しているのは、なかなかありません(字幕なしでは意味が分からない場合も)
残念ながら終了してしまった様ですが、たとえこのシリーズでなくても、また何らかの形で、このリアリティを追求した歴史番組を作って欲しいものです。
姫路城に話を戻すと、この城はもともと黒田官兵衛の居城であり、規模も今とは違いごく小さなものでした。
しかし、官兵衛の、秀吉に自分の一族の城をまるごと献上したエピソードは、とんでもないことだと思います。
中国大返しの時、城の蔵を全部空にして、背水の陣で明智軍に挑んだ話も好きです(まさに一世一代の勝負)
後に豊臣氏滅亡後、千姫がとついだり、なにかと、いわくつきの城です。
それと、城とは関係ありませんが、人によって姫路のイントネーションが、違うことがあります。
私の場合は、姫路城と姫路は、同じ「ひめじ」→→なのですが、ひとによっては、単品の姫路のときだけ、「ひめじ」↗→と、「ひめ」を強く発音されるひとがいます。
なのに、姫路城のときは私と同じ「ひめじ」→→になります。
別に正解も不正解もありませんが、なかなか面白いです。