静寂を楽しむ
CDを本当に買わなくなりました。
最後に勝ったのが、いつだったのか、良く思い出せません。
最近はヒットチャートがどうなっているかも、まったくわかりませんし、正直興味もありません。
昔は、仕事で車の移動などが多く、車内でFMラジオを聴いていたため、自然に耳に入って来ていました。
しかし、それも20代までで、30代からは政治経済、社会情勢に興味が移り、AMラジオを中心に聴くようになり、音楽は当時出始めたiPodなどの、コンパクトミュージックプレイヤーに入れた自分の好きな曲だけを聴いていました。
そしていつしか、それも徐々にしなくなり、英語の教材や、自己啓発関連のものなどが中心になって来ました。
昔は、街中で歩いている時も、常に音楽を聴いていましたが、それも危険だし、マナー的にも良くないと思う様になって、しなくなり、今は走る時や、ブログを書いたり、ネットサーフィンをするときのBGMとして聴くくらいです。
それ以外は、けっこう沈黙している時間が増えました。
昔は、テレビも、見もしないのに常に点けっぱなしでしたし、沈黙に耐えられなかったのですが、今はその方(沈黙)が心地よいことが多いです(テレビがつまらないのもありますが)
若い頃は、ドライブしながら、ユーロビートなどを聴くのが大好きでしたが、今は神経に直接響くような激しい音源は、筋トレなどの交感神経全開のときのみです。
今では、よく四六時中、聴いていられたと感心します。
ストレスの処理なども下手だったし、それだけ、エネルギーが有り余って鬱屈していたのでしょう。
今は、たぶん耳や神経が、疲れているせいか、静かに思索をする時間が、なにより心地よいです。
自分と向き合い、様々な事を思索し始めると、やがてすべての音が邪魔になって来ます。
部屋にいて、たとえテレビを消しても、音楽を止めても、なにがしかの音が聞こえて来ます。
たいていは、車の音や人の声などですが、都会にいても、耳を澄ませば、風の音や鳥の鳴き声も聞こえてきます。
いつしか私も「静寂を楽しめる」ようになってきたようです。
山奥に隠棲する人の気持ちが、今は少し分かる気がします。