Let It Be 「あるがままに」
昨日の「静寂を楽しむ」の話でも書きましたが、最近は音楽を聴く機会が減りました。
昔は、なにがしか常に音が無いと寂しかったのですが、それも変わりました。
もちろん、いまでも音楽は好きですが、聴く曲がどういうわけか昔の曲ばかりなのです。
それも、自分が10代20代の頃好きだったアーティストではなく、子供時代のアニメソングや、昔の洋楽の定番名曲だったりします。
あとは映画のサントラやジャズ、クラッシックなど。
結局これらが、一番心地よく聴いていられます。
意外にも昔のアニメソングは、名曲ぞろいです。
非常に丁寧に作られているのが、音楽の知識のない私にさえ分かります(もちろん技術的な云々はわかりませんが)し、聴いていると熱くなります(もしくは感動します)
動画サイトで探すと、素晴らしい動画がたくさんアップされていて、映像と共にそれらを楽しんでいます。
そんな中、なつかしい「Stand by Me」(これも映画ともに好きです)を聴いていたら、流れでビートルズの「Let It Be 」が出て来ました。
この曲を始めて聴いたのは、たしか小学生のころで、角川映画の「悪霊島」(1981)のテーマソングに使われていました。
歌詞の意味は分かりませんが、もの悲しげな感じだけど、心にに響く良い曲だと思いました。
ビートルズが凄いという事は聞いていましたが、それを実感したのがこの曲だったかもしれません。
「Let It Be 」の意味を知ったのは、そのずっとあとで、きっかけはサザンの「素敵な夢を叶えましょう」という曲の中に、「あるがままに」と歌えし偉人(ひと)がいて、という歌詞があるのですが、その「あるがままに」の横に、「Let It Be 」と書いてあるのを見て、はじめて意味を知りました(サザンは桑田氏の紅白でのパフォーマンス事件以来聴く気が失せましたが、この曲は名曲だと思います)
なるほどそういう意味かと感心しながらも、その当時はスルーしていました。
それが先日、歌詞の和訳された「Let It Be 」の動画を見て、思い出されたのと共に、そのメッセージの偉大さに触れ、愕然としました。
私は最近、人生には運命があって、「あらがわずに流れに身を任せれば、自然に上手く行くのでは」と、思う様になって来ています。
今までは、どちらかというと、運命は自分で切り開くもの、もしくは自分の意思で作り出すものという気持ち強かったのです。
何でも努力次第で、何とかなると信じていました。
いわゆる自己責任論です。
今でも基本的にこの考えは変わりませんが、「こうなりたい」「こうあるべきだ」と思って頑張っても、すべてが上手く行く訳ではありません。
上手く行かないと焦って、どんどん悪い方向に行くことも多いです。
ところが、ある種のあきらめに近い感覚で、思い切って気楽にやれば、意外と上手く行きはじめたりします。
これが、いわゆる「引き寄せ」なのかもしれません。
オカルトや非科学的な表現が嫌いであれば、潜在意識が導いてくれているという理解でも良いと思います。
人間の潜在意識は、自分の過去の経験をすべて覚えていて、自分の今の思いを常に実現しようと、めまぐるしく活動しています。
そして、その思いにあった答えを出すのです。
何気なく見た広告に、その答えが書かれているのを見つけたりするのは、潜在意識からのメッセージかもしれません。
生きていれば、良いことも悪いことも、起こります。
それらに振り回されるのではなく、形はどうあれ必ず最後には上手く行く、と信じられれば、あるがままに身をまかせることが出来る様になります。
この曲が作られた背景は、ビートルズ最後のシングル曲であり、メンバーの分裂状態を悩んだ末に出した答え(解散)が、この歌詞だったと言われています。
なにごとも「あるがままでいい」というのは、ややもすれば、投げやりで危険な思想ですが、本当にもうどうしょうもなくなったときには、最善の判断だと思います。
頑張ってもいいし、さぼってもいいし、続けてもいいし、やめてもいい。
悔いを残さないためにも、自分を信じて
「あるがままに」生きましょう。