マサオのブログ

よもやま話ですが、何かのお役に立てれば幸いです。

和を以て貴しとなす

麻生財務大臣が、再来年4月の消費税率10%への引き上げについて、その時の景気が悪化していれば中止する考えを示唆したそうです。

次回の増税は、景気条項を無くし、絶対増税するといわれていましたので、無茶苦茶だなと思っていましたが、これで少しは希望が出て来ました。

アベノミクスは順調だとは思いますが、庶民感覚としてまったく景気が良くなっている気がしないのは、兎にも角にも前回の8%の増税が原因です。

あれさえなければ、景気はもっと良くなっているはずなのに、と思うと、とても残念です。

やる前からさんざんダメだといわれていたのに、本当に凄まじい破壊力でした。

こんな状態で再増税するのは、正気の沙汰ではありません。

昨日書いた、2020年までのオリンピック特需にも悪影響が出るはずです。

ただし、増え続ける社会保障費の財源が無いのは変わらないので、所詮は事態の先送りなのかもしれません。

かといって1000兆を超える国の借金は、どうがんばっても到底返せる額ではありませんし、どのみちいずれは、ガラガラポンしかなくなると思います(政府の借金は内国債でも限界はあります)

しかし、全世界的に見ても同じ事態(少子高齢化による社会保障増)が起こっているので、そこまで悲観する必要もないのかなとも思います。

移民を入れれば良いなんて意見もありますが、あれだけ失敗している欧州の例をみると、そんな方法は論外です。

そんなことをすれば、日本の良さが無くなってしまいます。

なにも感情論だけで言っている訳ではなく、日本社会の安全神話や製品の信頼性、それら素晴らしい文化の根本は、私たち日本人の勤勉さが支えているからです。

それらが失われてしまいます。

日本が日本らしさを失ってまで国が存続しても、そこに意味があるのか疑問です。

はるか昔、この日本列島は、シルクロードの終着点であり、大陸や東南アジアから様々なルートで文化や移民が来ていた説もあります(秦氏ユダヤ人だったなど)

聖徳太子の言葉といわれる「和を以て貴しとなす」は、バラバラな価値観でいがみ合うのではなく、お互いを尊重し合う姿勢こそ重要だと説いています。

その価値観を共有できる社会こそ、日本の日本らしい姿だと思います(まさに「7つの習慣」のwin-winの関係です)

これこそ、私たちが温めてきた日本古来の民主主義社会の姿なのかもしれません(青山繁治さんの受け売りですが)

それが今後も受け継がれていくことが可能であるならば、私は移民政策に是が非でも反対という訳ではありません(現実的には難しい気がしますが)

しかし、昨今の日本人の価値観は、たとえ移民を入れなくても、個人主義的になり、本来の良さが失われて来ている気がしないでもありません。

この前の都構想の結果を見て、行きつくとこまで行かないと、社会は変わらないのかな、とも思いました。

なんにせよ2020年以降は、本当に厳しい状況がやってくるのは、避けられないと思いますので、私たち自身のあり方そのものが問われることになると思います。

破綻するしないではなく、破綻後に「どうあるべきか」を考え始める必要がありそうです。

明治維新や、先の敗戦を乗りこえた事を思えば、まあ今回もなんとかなると信じていますが。