3ステップで発想
今朝、看板を出しに行くと、ついにマンションの前の桜が咲いていました。
まだ枝一本だけでしたが、開花さえすれば、今日明日にも、すぐに咲き乱れることでしょう。
今年の冬は、長かった。
桜を見て、ほっとしました。
先程、動画で業務用電気フライヤーの新製品のプロモーションビデオを観ました(ネットをすると、時々変わった物を見ます)
ノーリツ鋼機グループのNKワークスが開発した、水循環式電気フライヤー「AQTAS」です。
「水循環式って、油に水?」と思いましたが、見てびっくり、本当に水と油が、同じ器(揚げる場所)に入っています。
しかし「水と油」という位ですので、お互いは混ざりません。
この製品は、その性質を逆に利用しています。
油は上層、水は下層です。
水が下層で循環することにより、油を浄化し、劣化を防ぎ、長持ちさせることができ、なおかつ調理中の食材からの水分による油はねを防ぎます。
実験で170cの油にコップの水を注いでいましたが、水蒸気爆発が起きませんでした(氷でもやっていましたが、普通に沈んで溶けて終わりです)
あり得ない発想です。
揚げカスも下のトレイに溜まるので捨てるのが簡単だし、自動洗浄機能も付いていてメンテナンスも楽なので、人件費削減にもなり、油も長持ちするので、コスト削減も考えると一石二鳥です。
18リットルが90万円、27リットルで120万円。
動画では年間20万円の油のコスト削減、と21万円の人件費削減になると説明していました。
業務用のフライヤーの相場は知りませんが、ランニングコストを考えると少々高くても、十分元は取れると思います。
私も家庭用電気フライヤーを持っていますが、非常に重宝しています。
油の温度を一定に保ってくれるので安心、安全ですし、失敗もありません。
最近は、揚げ物自体が健康志向もあり、臭いや安全面でも敬遠されますし、流石にここまでの機能は家庭用には必要ありませんが、フライヤー自体は便利なのでお勧めです。
ともかく、こういった製品を考える方は、素晴らしい発想力だと思います。
何でも固定概念で考えるのではなく、いろんな可能性を試してみることで、まったく新しい技術が生まれます。
それには、まずは改良したい物のそれ自体の性質を十分に理解していないと出来ませんし、なにより目的がはっきりしていなければなりません。
その上で、はじめて発想の柔軟性が発揮されるので、何事にも本質の理解が欠かせないと思います。
目的、性質、考える事、この3ステップは何も製品開発だけでなく、人生のありとあらゆる場面にも応用できる概念だと思います。
最近新製品といえば、IT関連ばかりでしたが、この動画の技術を見て久しぶりに感動しました。